東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し、2024年10月に東京科学大学(Science Tokyo)が誕生しました。
Science Tokyoで学びたい方向けの情報はサイト「Science Tokyo 受験生(External site)」をご確認ください。
本サイトには前進の東京工業大学の受験生・高校生向けの情報が掲載されていますが、順次「Science Tokyo 受験生」に移行していきます。

端艇部

勝利のために

主将の橋本聡さん(左)と主務の井口洋之さん(右)
主将の橋本聡さん(左)と主務の井口洋之さん(右)

ボートコースでの乗艇練習
ボートコースでの乗艇練習

部員集合写真
部員集合写真

東工大端艇部の目標はただ勝つこと。これまでの勝利の歴史が物語るように、大会での勝利によってのみ報われる厳しい練習に25人の端艇部員は日夜取り組んでいます。

「部員は毎朝、5時から7時頃まで練習をしています。病気や怪我でない限り、全員参加です。大会が近くなるとさらにキャンパスで走りこみやウエイトトレーニングも行います。」と話すのは主将の橋本聡さん(理学部化学科4年)です。

乗艇練習は、1964年の東京オリンピックの会場になった埼玉県戸田市にある戸田ボートコースで行われています。コースは大岡山キャンパスから一時間ほどの場所に位置し、この付近にある大学寮で部員全員が生活をしているそうです。

「入部当初はみんな人並み程度の体力しかありません。しかし、ここで数年漕いでいると体つきが見違えるようにたくましくなっていきます。練習は厳しいですが、やりがいも大きいです。」と橋本さんは話します。

端艇部の歴史は120年にも遡ります。所有するボートは、1人用から8人用まで約20隻。8人用ボートの購入費用は400万円程にもなりますが、その費用のほとんどは大学とOB会の支援によりまかなわれているそうです。また、8人乗りボートのメンバーは、2000mを6分程度のタイムで漕ぎきることができ、これはある生理学者によるとバスケットボールの試合を立て続けに2試合やるのと同等の運動量だそうです。

「自分のユニフォームを買う以外に、部員に経済的負担が発生することはほとんどありません。」と話すのは主務(マネージャー)を務める井口洋之さん(工学部高分子工学科4年)です。「僕は、主務として主に参加する大会の準備やOBとの連絡調整を行っています。現在は女子マネージャーも4名いて、様々な場面で部のサポートをしています。」

端艇部では、五大学レガッタ、全日本大学選手権、全日本選手権の三大会を重要な大会と位置づけています。現在、五大学レガッタは3連覇中ですが、このような功績は部員の献身的な努力の多くを物語るものです。

東工大の部活・サークルの中でも、端艇部が一番熱心に練習しているのではないかと話す橋本さん。端艇部では勝利への強い情熱を持った新入部員を歓迎しています。全ては勝利のために!

Tokyo Institute of Technology Bulletin No. 22 (2011年5月)