情報理工学院 情報工学系
- 派遣時学年:
- ・超短期派遣プログラム:学士課程 3年 3月
- ・派遣交換留学:修士課程 1年 9月 〜 修士課程 2年 5月
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01
超短期派遣プログラム
シンガポール工科デザイン大学・
南洋理工大学・マラヤ大学
シンガポール
マレーシア -
02
派遣交換留学
アアルト大学
フィンランド
「憧れ」から「現実」に
大学入学以前から「海外留学ってかっこいいな」という憧れがあり、それは夢に近いものでしたが、入学後に留学生と交流したり、留学から帰ってきた先輩の話を聞いたりしているうちに「自分でも行けるのではないか」と思うようになりました。現実的に留学を考えるようになったのは学部3年時に参加したシンガポール・マレーシア超短期派遣の時です。両国の大学を見学し、模擬授業に参加したり現地学生とコミュニケーションを取ったりする中で、「ただ言語が違うだけで大学の環境は同じだ」と思いました。英語もだいたいのケースで何とかなったため、長い留学も不可能ではないと感じました。それに加え、一緒に参加したメンバーの中に交換留学を計画している学生がいたことも留学を決意できた理由の1つです。
授業や課題は質も量も最上級
長期留学や短期留学など様々な選択肢がありましたが、1年間留学できる派遣交換留学を選びました。いろいろな文化を体験してみたかったので、複数の国を行き来できるヨーロッパ圏で考え、フィンランドの安い学食と北欧文化に惹かれてアアルト大学に決めました。アアルト大学の授業の質は非常に高く、それぞれの授業で「直観的な解釈は何か?」「なぜこの手法が提案されたのか?」「理論的な正当性は何か?」などの細かい点がとても丁寧に解説されていました。授業中の質問も非常に活発だったので、わからない点があってもすぐに解決できました。課題の量が多く大変でしたが、課題が良く設計されていたので特に苦痛ではなく、取り組むたびに実力がつくのがわかりました。また、学期末には研究に匹敵するレベルのプロジェクトレポートというものが課されました。かなりしんどかったのですが、自分を鍛え上げることができたと思います。授業を1つ修了するたびに、留学して良かったと心から思っていました。
苦労を重ねた貴重な経験は確実に現在に役立つ
研究では授業以上に多くの苦労がありました。自分の専門に近い研究室に所属したのですが、東工大とアアルト大で系統の違いがあったため、基礎的な知識や理論を1から学びなおす必要がありました。また、最初に取り組んだ研究テーマについては、ほとんど成果をあげることができず、進捗的にも精神的にもつらい時期が続きました。半年が経ったところで教授から別の研究テーマを紹介していただき、それに取り組んだ結果、最終的に国際学会で発表できるレベルの成果を得られました。成果が出た時は本当にうれしかったですし、教授の手厚いサポートやアドバイスのおかげで、無事研究を終えることができました。留学中に得た知識や研究方法は現在もとても役立っていて、貴重な経験となりました。
STORYメンタル快復法とヨーロッパ旅
フィンランドの冬は暗くて長いためかなり気分が沈んでいた時期がありましたが、「メンタルが弱っているときの対処法」を学ぶ良い機会になりました。理系らしく分析を繰り返し、友達と話をしたり、バスケットをしたりすることで快復することがわかり、今でも運動する機会を設けてメンタルの状態を整えています。留学中に特に楽しかった思い出は旅行です。フィンランド国内では古い建物が残る街を訪れたり、ラップランドと呼ばれる北極圏に近い地域に行ってオーロラを見たり、豊かな森と湖の中でハイキングやキャンプをしたりしました。国外では、バルト海の対岸にあるエストニアや同じ北欧のノルウェー、チェコやオーストリアなどの中欧やポルトガルにも行きました。同じヨーロッパ圏内でも、国によって気候や地形、建物や街の雰囲気、国民性や歴史が異なっていて、とても楽しかったです。
Adviceこれを読んでいる君には絶対に留学してほしい!
留学は自分を成長させるとても良い機会なので、これを読んでいる君には絶対留学してほしいと思います。留学中は楽しいことばかりでなくつらいこともありますが、どんな時でも「自分なら乗り越えられる」、「自分なら留学を成功させられる」と信じて突き進んでください。
1日のスケジュール
アアルト大学
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8:00 起床、一日の予定確認、TODOリストの洗い出し
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9:00 登校
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10:00 学食でブランチ
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11:00 研究状況の整理、ミーティングのための資料作成
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13:00 研究ミーティング
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14:00 ミーティングの結果まとめ
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15:00 論文読み、プログラミング、実験
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16:00 授業の予習
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17:00 授業
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19:00 学食で夕食
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20:00 図書館でレポート
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21:00 学科のチームでバスケットボールの練習
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22:30 下校
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23:30 帰宅
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24:00 今日の成果の確認、明日の予定の把握
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1:00 日記を書いて就寝
本インタビューは、留学に向けた準備、派遣交換留学を中心とする各種海外留学・インターンシップの紹介、留学体験談等、留学に関する情報を掲載した「東工大生のための海外留学のてびき 2020」に掲載されています。詳細は『海外留学のてびき』ページからご覧いただけます。
(2019年取材)