「絵を描くことが好き、そんな仲間たちとの出会いがここにありました。」と話してくれたのは東工大美術部の部長、須藤建瑠さん。
大岡山キャンパス第一食堂(サークル棟3)の3階奥、中庭に面した一角に位置する美術部の部室には絵を描くこと、ものを作ることが好きな部員が授業の合間や放課後に集まります。
約30名の部員で構成される美術部の活動日は毎週水曜日の午後。活動内容は5分~10分ほどの短時間で絵を描き上げるクロッキー会や時間をかけての石膏像デッサン、洗足池まで足を運んでのスケッチなど、回によって様々です。また各個人で興味のあることも自由に行うことが出来るので、人形制作やシルクスクリーンなどを行う部員もいます。
このような活動に加え、他大学の美術部と合同で開催する合同展や工大祭に向けた創作活動も行っています。この1つが毎年2月末に開催される「国公立展」です。これは都内の国立大学11校の美術部の作品が一同に集まる展覧会で、個人の作品と合わせて、毎年異なるテーマを元にした各大学の共同制作の作品の展示も行われます。「循環」をテーマにした2013年の「国公立展」では、東工大美術部は来場者による投票で最も多くの票を集め優勝を飾りました。
年に数回行われる合同展などの費用は年に2回徴収される部費(年間6,000円ほど)でまかなわれ、残りのお金は共用画材の購入などに充てられています。日々の活動や合同展のほか、工大祭での展示や夏の合宿など、様々な催しを行い楽しく活動している美術部は、大学で初めて美術部に入ったという学生が多くを占めます。絵を描くことが好き、という思いを持ち集まった趣味の合う仲間は大学生活に明るい色を添える存在となっているようです。
Tokyo Institute of Technology Bulletin No.31(2013年8月)