150名もの部員を集め、さらに全国大会で毎年のように入賞を果たしている東工大の混声合唱団コールクライネス。この輝かしい活躍はどのように支えられているのか。これはメンバーの「熱心さ」、「豊富な練習量」、「歌に対する情熱」、そしてそれを支える先輩部員や常任指揮者の大谷研二氏によるサポートの賜物です。
コールクライネスは東工大の男子学生、そして様々な大学の女子学生で構成されています。
部長を務める吉原亮さんは東工大で電子工学を学ぶ3年生です。新入生の頃はテニスをするつもりでサークルを探していました。「しかし、コールクライネスの噂を聞き、何年も連続で全日本合唱コンクールの金賞を受賞していることを知りました。」と吉原さん。「高校の頃から音楽には興味はあったのですが、熱心な部員との出会いで入部を決意しました。」
コールクライネスの名声は、ハードな練習なしに獲得できるものではありません。部員は週に2回、合計5時間半の練習を行い、体力トレーニング、特に腹筋を使って呼吸をコントロールする方法の習得が重要になります。
部員たちはさらに、秋に始まる全日本合唱コンクールの練習とリハーサルのためにこの8月に長野県に集まって1週間合宿を行いました。コールクライネスはまず東京都地区の他大学の合唱団と競い、勝ち残れば11月に北海道で行われる全国大会に進みます。
「過去11年連続で金賞を受賞していて、次も金賞という期待は凄いプレッシャーです。」と吉原さんは続けます。「私が言えるのは、これだけ多くの部員がこれだけ真剣に練習したのですから、あとは最善を尽くすだけということしかありません。」
Tokyo Institute of Technology Bulletin No. 12(2009年9月)