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留学生編

国際色豊かな東京工業大学。

3人の留学生に、大学の印象やキャンパスライフについて話してもらいました。

シャランコヴァ ラリツァさん

ファム テュイ ティ ビェンさん

ヘールズ ブライアンさん

前にラリツァさんが使っていた日本語の教科書と理系の教材

大学入学前にラリツァさんが使っていた日本語の教科書と理系の教材。

ヘールズさんが愛用する放射線関連の専門書の日本語版と英語版。

ヘールズさんが愛用する放射線関連の専門書の日本語版と英語版
シャランコヴァ ラリツァ さん ファム テュイ ティ ビェン さん ヘールズ ブライアン さん

理学部
物理学科 4年(取材当時)

シャランコヴァ ラリツァ さん(左)

Ralitsa Sharankova

高校卒業後、大阪の大学で1年間日本語を勉強。その後、東工大へ。子どもの頃から理系が好きで、旋盤を使った工作が得意。好きな食べ物は焼きそばとお好み焼き。

出身国:ブルガリアRalitsa Sharankova

大学入学前にラリツァさんが使っていた日本語の教科書と理系の教材

大学入学前にラリツァさんが使っていた日本語の教科書と理系の教材。

大学院社会理工学研究科
経営工学専攻 修士課程 1年
(取材当時)

ファム テュイ ティ ビェン さん(中央)

Pham Thuy Thi Bien

2年間日本語を勉強して入学。学費と滞在費は奨学金のほか、アルバイトをして自分でまかなうという努力家。カラオケでは中島美嘉とKiroroを歌う。

出身国:ベトナムRalitsa Sharankova

大学院理工学研究科 原子核工学専攻
博士後期課程 1年(取材当時)

ヘールズ ブライアン さん(右)

Brian Hales

ジョージア工科大学卒。自称漢字オタク。熟語の意味や漢字の由来を調べるのが好き。好きな熟語は「矛盾」(言葉の成り立ちが面白いので)。

出身国:アメリカ合衆国Ralitsa Sharankova

大学入学前にラリツァさんが使っていた日本語の教科書と理系の教材

ヘールズさんが愛用する放射線関連の専門書の日本語版と英語版。

なぜ日本に来ようと思ったの?

ヘールズさん(以下、H):もともと私は『ワンピース』などのマンガやNintendoのゲームが大好きで……。

ラリツァさん(以下、R):そう、世界中で日本のマンガは大人気! それを入り口に日本へ興味を持つ人が大勢いると思う。

H:確かにね。あと私は、アメリカでの学部時代に日本語を勉強していたので、一度は日本に行ってみたいと考えていました。実際に来てみたら、初めは思ったほど通じなかったけど……(笑)。

テュイさん(以下、T):私は高校で日本の経済を勉強したのがきっかけ。それに、日本の家電はとても品質が良くて、20年くらい使っても壊れない。こういう製品をつくる日本って、どんな国なんだろうと興味を持ちました。

R:私の場合は、母が日本の歴史小説などを読んでいたので、少しは知識がありました。でも、遠く日本まで留学しようとは考えていませんでしたね。経済的なこともあるし。でも、日本の団体が主催するブルガリアでの物理学コンテストに参加したとき、「奨学金での留学」という選択肢があることを知ったんです。それが日本を目指すきっかけになりました。

東工大は海外でも評判の理工系専門大学

東工大を選んだ理由は?

H:東工大は理系大学としてトップクラスだと聞いていました。じっくりと研究に取り組めそうだし、私が通っていたアメリカのジョージア工科大学に雰囲気が似ている点も決め手でした。

T:私は、英語があまり得意じゃないというのが理由の一つ(笑)。東工大の留学生入試では英語が必須でなかったので……。でも、もちろんそれだけではなくて、大学の先輩がこの大学にいたことも大きいですね。話を聞いて安心できたし、学びたいコースがあることもわかりましたから。

R:“先輩”とまではいかなくても、留学生が多いことは、私も留学先を選ぶポイントにしていました。あと、いろんな大学の留学説明会に出ましたが、東工大が一番熱心だった。私の質問にていねいに答えてくれたこともよく覚えています。

今、どんな勉強をしているの?

H:医学物理の分野で、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT=Boron Neutron Capture Therapy)という、がん細胞についての治療法を研究していて、私はその専用のイメージングシステムの開発をしています。

T:私の専門は経営工学。企業の生産管理や品質管理などが研究の対象です。統計学なども使うので、いろいろな知識が必要な分野ですね。

R:私は素粒子物理やニュートリノについての勉強。学部4年だから、今は卒論を書かなくちゃいけないし、修士課程に進むために大学院入試の勉強もしなくちゃいけないから、結構ハードです。

H:進学に向けて大変な時期だね。自分の学部時代はジョージア工科大学だけど、やっぱり結構きつかった。1週間で100時間くらいは勉強していたと思う。

T:私も、例えばプログラミングの授業なんかだと、一コマ90分のために予習、復習を入れて5時間ぐらいは勉強したかな。本気で知識や技術を身に付けようと思えば、どうしても授業以外の勉強も大事になるよね。

東工大は1割が留学生!

留学生の割合 留学生の出身地域 留学生の割合 留学生の出身地域

2011年時点の東工大の留学生数は1,252人。なんと学生全体の約1割。東工大は10人集まれば留学生が1人いるという計算だ。そんな東工大では、留学生と一緒に研究するのがもはや日常。出身地域も多岐にわたるので、様々な文化に触れることができる。東工大で外国人の友人と一緒に研究してみませんか。

キャンパスは落ち着いた雰囲気
学生同士の交流も盛ん

東工大の印象や魅力は?

H:やっぱり学びの質が高いと思う。

R:私もここに留学して本当に良かったと実感してます。最大の魅力は、なんと言っても専門性の高さ。自分の専門について、最先端の知識を得られるし、学内に世界文明センターやリベラルアーツセンターがあるから、理系だけに偏らず、文系の知識も得られるのが嬉しい。

T:それに、大学の規模が大きすぎず、落ち着いているから私の性格にピッタリ。あと、キャンパスが駅の目の前だから通学にも便利。女子の数は多くはないけど、気の合う友達もたくさんできました。

R:友達と遊びに行ったりする?

T:学部生の頃は、同じ学科の女子6人で何度か国内旅行に行ったよ。6人のうち4人が日本人で、あとは中国人の子と私。学部を卒業して、ほとんど就職してしまったから、当時の仲間は2人だけになってしまって、ちょっと寂しいかな。今は研究生活が中心だけど、先生も研究仲間もみんなすごく優しい。面倒見がいいっていうか、困った時にはすぐに教えてくれたり、気遣ってくれたり。とてもいい環境で勉強ができていると思う。

R:正直で優しい人が多いという印象は私も同じ。東工大の魅力についてもう一つ言うと、私の場合は課外活動かな。

H:どんな活動を?

R:科学とアートの力で、様々な問題解決を考えるCreative Flowという東工大のコミュニティに参加してるんだけど、他の留学生や別の大学の人たちと交流できるのは、本当にいい経験。

H:そうそう、交流といえば飲み会が結構あって、研究室の先生と飲むことも多い。アメリカでは、先生と飲むことはほとんどないんだけど。

T:飲み会は日本の文化の一つかもね。

留学は視野を広げ自己実現の糸口になる

日本の学生が留学するのはお勧め?

T:それはもう、お勧め。ぜひ経験してほしいです。留学すると視野が広くなるし、いろいろな考え方に接することができる。きっと人生が豊かになると思います。

R:それに今、日本の企業はバイリンガルを求めているから、留学しておくと将来の進路の幅も広がるんじゃないかな。まだまだグローバル化は進むと思うし。

H:二人の言うとおり。いろいろな人とも知り合えるし、とても素晴らしい経験になると思う。お勧めですね。

最後に将来の夢を聞かせてください。

R:すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」と見られる新しい素粒子が見つかったと報道されて、とてもわくわくしています。私の夢は、将来何か大発見をしてノーベル賞を取ること。それにはドクターを取って大学か研究所で研究を続けないと。これは「夢」ではなく「計画」!できれば日本に残れればと思っています。

H:私は物理で人助けをしたいので、いずれにしても研究者としてどこかの大学には残りたいですね。そして、今研究している内容をもっともっと追究したい。

T:私は卒業したら日系企業に勤めてベトナムと日本の“架け橋”になるのが目標。勉強や仕事を通じて得た知識、経験をどんどん活かして、双方の国のためになる働きができればと思っています。

みなさん、ありがとうございました。

(2012年取材)