イマを創る、先輩がいる

研究も、事業も対話することで磨かれる!Cooori CEO アルナ・イェンソン

2009年までの6年間、アイスランドからの留学生として東工大大学院情報理工学研究科古井貞熙研究室で学んだアルナ・イェンソンさん。博士号を取得後、日本で起業を果たし、現在CEOを務めています。

人工知能の技術を言語学習に応用

―起業した会社の業務内容について教えてください。

 「Cooori」というオンラインの日本語学習プログラムの開発、サービス提供を行っています。このプログラムの特徴は、ユーザーのレベルや得意、不得意を学習プロセスの中で判定し、それぞれに合ったメニューを自動的に作成すること。常に「今、その人に必要な学習内容や問題」が提示されるので、初心者から上級者まで、すべての人が効率的に日本語を学ぶことができます。

―なぜ、そのようなプログラムを開発しようと思ったのですか。

私は、米国やヨーロッパ諸国にも留学したことがあり、これまで複数の言語を勉強してきました。その中でも、日本語は抜群に難しい。そこで、古井研究室で学んだ高度な人工知能や言語分析の技術が合理的な日本語学習に活かせないかと考えたんです。

ひとりだけの力では、何も生み出せない

―東工大で学び、現在も大切にしていることを教えてください。

もちろん研究室で得た技術や知識が今の事業に直接つながっていますが、もうひとつ学んだのがコミュニケーションの大切さ。例えば古井研究室では、教授もメンバーも常に周りと議論や対話をし、そこで新たな着想を得て、論文を何度も何度も書き直します。みんな、ひとりだけの力では何も生み出せないことを理解しているんです。だから私も、「Cooori」のリリースにあたっては、プログラマー、デザイナー、PR 担当、投資家らと納得いくまでディスカッションをして、すべてにおいてブラッシュアップを重ねました。どんなに独創的なアイデアも、それが価値を生むには多くの人の知恵や力が必要なんです。

―東工大への進学を考える人に、メッセージをお願いします。

 東工大は、世界的にも非常に質の高い研究を行っています。そこには、最高レベルの学びの場があります。ただそれを活かすには、やはり人との関わりが欠かせません。自分の世界を広げることで、人は成長します。サークル活動なども含めて、ぜひ、人との出会いやつながりを大事にして大学生活を送ってください。

思いついたアイデアをすぐにメモできる紙の手帳は必携ツール

  • 日本語を勉強するために購入した教科書や参考書の一部
  • 日本語を勉強するために購入した
  • 短時間で効率的な学習ができる
  • 上:思いついたアイデアをすぐにメモできる紙の手帳は必携ツール
  • 中:日本語を勉強するために購入した教科書や参考書の一部
  • 下:短時間で効率的な学習ができる"とユーザーの間で評判の「Cooori」

Profile

  • アルナ・イェンソン
  • (アイスランド出身)
  • 2000年
  • 母国・アイスランドの大学を卒業後、現地のソフトウェア開発会社に就職
  • 2003年
  • 東京工業大学大学院情報理工学研究科に留学
  • 2009年
  • 同研究科博士課程を修了し、日本で起業

(2013年取材)